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乳がんについて

乳房の断面図

乳房は出産時に乳汁を分泌する大切な役割を持つ皮膚の付属器です。その中には「乳腺」と呼ばれる腺組織と脂肪組織、血管、神経などが存在しています。 「乳腺」は乳頭から枝のように放射線状に広がり、母乳をつくる「小葉」と母乳を乳頭まで運ぶ「乳管」から成ります。

乳がんとは「乳腺」にできる癌で、乳管から発生する「乳管がん」と小葉から発生する「小葉がん」に分かれます。「乳管がん」が乳がんの約90%を占めます。

しこりの直径が2cm以下、リンパ節への転移をしておらず、乳房外に拡がっていない乳がん「早期」では90%以上が治癒するといわれています。

乳がん診断までの主な流れ

がんの可能性を考え不安に感じる中で、診断や治療の内容を理解することで安心できることも増えるかもしれません。 下のフローを参考にしてみて下さい。

問診、視診、触診乳房全体を目でみて、へこみやふくらみがないか、また手で触れ、乳房の形や皮膚、乳頭・乳輪に異常がないか、しこりがあるかどうかを診察する方法です。日頃の様子や血縁者の病歴も参考にします。乳がんで最も基本的な検査です。
マンモグラフィ乳房のX線撮影のことをいいます。触診では診断できない小さなしこりや石灰化した微細な乳がんを発見することもでき、乳がんの診断に欠かせないものです。 ただし40歳以下の若い人の場合は乳腺が豊富なため、しこりを見つけることが難しくなります。妊娠中、ペースメーカー埋め込み術後、豊胸術後の方は検査できません。
超音波検査(エコー)超音波を臓器にあてて画像にし、病巣を診断するものです。安全かつ容易に行えるので、乳腺疾患の診断に必須の検査になっています。 マンモグラフィに比べて、しこりの内部構造の鑑別がしやすく、マンモグラフィで見つけにくい乳腺の密な若い人の診断にも使うことができます。
穿刺吸引細胞診細い針をつけた注射器で超音波ガイド下にしこりを刺し、細胞を細針内に吸引してガラスに吹きつけて染色し、細胞の性質を顕微鏡で検査する方法です。
(分泌液)細胞診乳頭(乳首)からでている分泌液をスライドグラスに採り、その中にある細胞の性質を顕微鏡で検査する方法です。
針生検(組織診)局所麻酔を行った上、やや太い針を用いて超音波ガイド下にしこりを刺し、バネの力で組織を一部切除してきて、顕微鏡で検査する方法です。
乳管造影乳頭の異常分泌があり、しこりを発見できない場合に行います。乳管の中に造影剤を注入してからマンモグラムを撮って、乳管に異常がないかを検査します。
外科的生検(オープンバイオプシー)癌細胞の存在を確認するために、手術的にしこりを摘出して(摘出生検)、顕微鏡で組織を病理診断する方法です。
フロー図内の「△」マークのある用語の解説

乳がん治療までの主な流れ

乳がんと診断がついてから治療方針を決定していく過程は、副作用や生活との兼ね合いも考えながら、一人一人にとって適切な治療を探していきます。
医師はもちろん、専門看護師や薬剤師などのコメディカルも一丸となって治療をサポートします。

手術

手術で乳房内のがん病巣を取り除きます。乳房切除や小さく切除して乳房を残す方法(乳房温存)があります。 当院では同時再建術も含め60%以上が乳房温存をしています。

放射線療法

術後の乳房内に目に見えないほどの微小ながん細胞があるかもしれないので、放射線治療で乳房に外から高エネルギーのX線をあて、 がん細胞の増殖を抑えたり、死滅させたりします。原則、温存手術後の方は行います。再発や転移部位にも有効です。

化学療法

抗がん剤で繰り返しがん細胞を攻撃し死滅させる治療です。化学療法は原則外来で行われます。 効果と副作用、患者さんの生活スタイルなども考え合わせて治療計画を立てます。 手術前に化学療法を行い効果をみたり、腫瘍を小さくして、乳房温存術を行うこともあります(術前化学療法)

ホルモン療法

乳がん細胞の発生・増殖に関わる女性ホルモン(エストロゲン)の産生や働きを抑え、がん細胞の増殖を阻みます。 飲み薬や注射があり、長いスパンで治療します。

分子標的療法

乳がんにおける分子標的治療薬は近年複数の薬剤が登場し、特にHER2陽性乳がんには目覚ましい効果を示すようになっています。 HER2陰性乳がんに使う薬もあります。HER2受容体を調べた上で使用します。