地域で必要とされる病院であるために
戦前に、治療が困難で国民病と恐れられた結核の療養所から始まったのが高槻赤十字病院で、昨年創立80周年を迎えました。折しも、一昨年からの新型コロナ感染症に対し、治療法も手探りであった2年前のパンデミック初期からから、本院の全機能を結集し地域の期待にこたえて、多くの患者様を収容し、発熱外来等のPCR検体チェックは3万件に達しました。これは本院が地域医療支援病院であり、地域のかかりつけの先生方とともに地域の患者さんの健康を守るというミッションに基づいています。
高槻赤十字病院の理念は「私たちは人道・博愛の赤十字精神に基づき、高度で安全な医療を提供し、地域の人々が誇りにする病院となるよう努めます。」としています。
従来から本院が目指している、癌に対する治療においても、大阪府のがん診療拠点病院でもあり、高度ながん治療を行うとともに、患者の皆様に寄り添う緩和ケア病棟も活用した全人的治療を行っています。
病院内には日本赤十字社の救護倉庫もあり、阪神淡路大震災以来、国内の大きな災害に対しては当院の医療スタッフは災害救護の最前線に立ち、赤十字スピリットのもとに困窮されている方々の救護活動に従事してきました。発生が危惧される南海トラフ巨大地震にも備えていきます。
高槻赤十字病院は全国の赤十字病院の中で最も緑の多い、自然に囲まれたのどかな環境の良さを最大限活用し、地域の皆様に愛され信頼される病院を目指し、安心・安全で質の高い医療を提供していきます。
令和4年4月
院長 玉田 尚