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TOP  診療科・部門  消化器内科(消化器内視鏡センター)

ご挨拶

豊富な実績と経験豊かな医師による、安全かつ適切な医療の提供を心がけています

消化器内科部長・副院長 神田 直樹

当院消化器内科は、日本消化器病学会指導医3名・専門医5名、日本消化器内視鏡学会指導医3名、日本肝臓病学会専門医4名を含む医師10名で、救急含めほとんどの処置に対応できる体制となっています。

当科ではESDを数多く施行しており、施行数は2023年3月までに胃・大腸・食道を合わせて1435例(胃884、大腸436、食道115、十二指腸5)となっています。これは北摂屈指の施行数で、10cmを超える病変や、食道の全周性病変などのESDも行っています。最新の内視鏡システムOlympus X1を導入し、拡大内視鏡、NBI、TXI、超音波内視鏡などで的確な診断を行い、処置用にマルチベンドスコープや短彎曲細径大腸内視鏡290TIなども有し、安全かつ迅速にESDなどが施行できる設備が整っています。

当科では大腸ESDは特に得意としており、迅速に施行できる体制であるため、EMRで切除可能か迷う病変に対しては、ESDスタンバイでEMRを試みて、EMRが困難な場合にはESDに移行するなど、常に患者様に最適な治療を施行することが可能となっています。

膵胆管の癌に対しては、内視鏡下の擦過細胞診やステント留置を積極的に行っており、EUS下の穿刺細胞診も可能です。また、EUS-FNAによる膵炎後の仮性嚢胞のドレナージなど先端治療も行っています。

肝臓がんの治療では、TACE(Transcatheter Arterial Chemo-Embolization=肝動脈化学塞栓術)、Beads TACE、RFA(radiofrequency abration=ラジオ波焼灼術)、免疫チェックポイント阻害薬を含む抗がん剤治療を症例に応じて適切に治療を行っています。また、人工胸水・腹水下RFAを導入し、これまでRFAが困難であった横隔膜下直下や、腸管に接した肝臓がんに対してもRFAが可能になっており、2022年には人工胸腹水RFAも7例行っています。

消化器癌の化学療法は、日進月歩で、様々な薬剤、レジメンが開発されており、切除不能消化器癌の平均生存期間も飛躍的に延長しています。  当科では、外来化学療法室と協力し、免疫チェックポイント阻害薬を含め消化器癌の化学療法を積極的かつ安全に施行しています。さらにがん遺伝子検査が必要な場合は、がんゲノム医療中核拠点病院とも連携しています。
また、近年増加している消化器疾患として炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)があり、生物学製剤の使用が急増するなど治療法が著しく発展している分野です。当科では、従来の5-ASA、ステロイド、免疫調整薬に加えて、さまざまな生物学的製剤、顆粒球除去療法などの治療を、専門医が安全かつ効果的に行っています。

また、当院は教育基幹病院ですが、侵襲的処置には必ずその分野のスペシャリストが立ち会うことで医療の質を担保しています。

消化器内科部長・副院長 神田 直樹