当院の緩和ケアは、主にがん末期の方が入院される緩和ケア病棟とがん治療中の方に外来や一般病棟で症状緩和などを行う緩和ケアチームの2つの体制で行っています。
緩和ケア病棟
おひとりおひとりを大切にして、その人にあったケアを提供していきます
当院の緩和ケア病棟(LAKESIDE HOME)は総合病院の一部として2002年に開設された独立型ホスピスです。豊かな自然に囲まれ、静かで落ち着いた雰囲気の病棟でゆっくりと過ごしながら、総合病院の利点も活かした質の高い専門的緩和ケアをおひとりおひとりに合わせて丁寧に提供しています。このような緩和ケア病棟は全国的にも少なく、大阪北部を中心に他府県からも入院をご希望される方もおられ、年間約200人の患者さんがご入院されます。
当院の緩和ケア病棟で大切にしていること
当院の緩和ケア病棟では、3つのことを大切にしています。
専門性の高いチーム医療で患者さん・ご家族の苦痛を軽減する
質の高い専門的緩和ケアをチーム医療で提供し、身体的な苦痛を軽減するだけでなく、精神的な苦痛やスピリチュアルな苦痛、社会的な苦痛などを軽減します。
安らぎや落ち着きを感じ、できる限り快適に過ごす
自然豊かで静かな療養環境と充実した入院施設で大切な時間をできる限り快適に過ごしていただけるようお手伝いします。
ご家族の気持ちにも寄り添った心に届くケアを行う
患者さんご本人だけでなくご家族の気持ちにも配慮し心に届くケアを提供します。
治療について
緩和ケア病棟というと何も治療をしないと誤解されることもあります。がん自体に対する手術や抗がん剤治療は行っておりませんが、当院は総合病院内にあるという利点を生かし、必要に応じて例えば放射線治療や腎瘻造設、ステント留置など症状緩和のために各科の診療を受けることが出来るのも当院の強みの一つです。このような緩和ケア病棟での処置や薬剤の調整により症状が軽減し自宅に退院される方もおられます。
緩和ケアチーム
当院でがん治療を受けていただく患者さんには治療と並行しながら緩和ケアチームによる痛みとその他の身体症状のコントロール、心理社会的問題、気持ちのつらさのケアを含めた全人的ケアを受けていただくことができます。それにより、出来る限りQOLを高め、仕事などの社会生活を継続しながらがん治療を受けていただけるようにサポートしています。また、がんの治療が難しくなった際には、ご希望に応じて病院を変わることなく緩和ケア病棟に移っていただける体制を整えているため、がん治療から大切な人生の最期の時まで質の高い医療やケアを継続して受けていただくことができます。