指導医からの研修医たちへの想い
副院長 兼 呼吸器科部長 北先生

患者さんに信頼される医師になれるよう共に学びましょう
当科の方針として初期研修においては、まずはしっかり診療に参加していただく中で医師としての基本的な知識や技術はもとより、学ぶ事に対する姿勢を培う事が重要であり、また、様々な患者さんと接する中で若い先生方自身も人間として成長し、患者さんに信頼される医師となる基礎を作っていく段階かと考えております。
呼吸器センターとしては内科外科一体となって、多彩な呼吸器疾患の治療に当たっています。専門医機構の内科/呼吸器/アレルギー領域(予定)の専門研修基幹施設としてスタッフ5名後期研修医2名で診療、研修指導に当たっています。
肺がん診療においては大阪府がん診療拠点病院として他科や他職種と連携しながら治療効果と生活の質(QOL)の両立にも取り組んでいます。診断においてはバーチャルナビゲーションや超音波内視鏡、CTガイド下生検、局麻及び全身麻酔下の胸腔鏡下生検など幅広い診断技術を駆使して現在のゲノム医療に対応しています。府下では数少ない緩和専用病棟も備わっています。また、大阪府アレルギー疾患連携協力病院として、難治性喘息に対する120例を超えるバイオ製剤の導入実績もあり、今年度から気管支サーモプラスティも導入してます。そのほか、Covid19のような急性感染症、肺結核、NTM, COPD、SAS、間質性肺炎、急性期の呼吸管理のみならず、慢性呼吸不全に対するHOT、NPPV、ハイフローセラピーなど在宅治療にも長らく取り組んでおり、呼吸器疾患全般を経験できます。
他の先生も述べられているように風通しの良い働きやすい病院ですので、是非初期研修にきていただき共に学んでいければと考えております。
総合診療科部長 大中先生

お互いに患者の命を預かる身として、切磋琢磨の日々を送りましょう
我々の施設では平成16年度から臨床研修が始まり、今までに多くの先生が当院での研修を修了し多方面で活躍されています。医師のキャリアを積む上で、臨床研修の最初の2年は最も大切な時期で将来大きく育つためにもしっかりとした根を地面に張らす時期でもあります。我々指導医も十分にこのことを認識し指導に当たっています。医師になり立ての時には右も左もわからなかった研修医も、当院での全科ローテーションを修了した2年後には驚くほど成長し、我々指導医も数多くの事を学びます。救命救急センターでの研修や離島での研修などのユニークな研修カリキュラム、そして全職員が研修医の顔を覚えて応援しているという環境は研修を行うには理想的な病院であると自負しております。全職員の顔が見える規模の病院であり、解らないこと、迷ったことがあればどの医師にも電話一本で気軽に聞くことができ、聞かれた医師も各専門の立場から的確なアドバイス、技術的な支援を迅速に惜しみなく行っています。人間の病気を治療するに当たり一つの専門科だけで対処できることは少なく各科の知識を総動員する必要があります。高齢化社会を迎えている現在ますますその必要性が高まっており、当院は今後そのような社会に必要とされる医師の初期研修には最適の病院と考えております。
呼吸器科部長 吉岡先生

研修医の皆様へ
長い学生生活と大変な国家試験を終え、いよいよ医者として、社会人としてスタートを切ったところですね。医者の仕事は皆さんの想像を超えるほど複雑で、タスクがあまりに多く、生活リズムも激変し、なかなか休む間もない多忙な中で大きな責任を負う、というなかなか大変な仕事だと思います。医学と医療のギャップに戸惑うこともあると思います。でも、どの職種でも言えることですが、初めからすべてがパーフェクトに出来るわけではなく、少しずつですが日々経験を積み重ね、座学としてフィードバックすることの繰り返しの中で、医者として成長していくものだと思います。研修医の時代にたくさん学び、成長するため、我々消化器内科の取り組みを紹介させて頂きます。
当院消化器内科は、消化器病・消化器内視鏡・肝臓学会の認定施設で、各領域の指導医、専門医が多数在籍しています。スタッフ、専攻医、非常勤の先生も含め16人で指導を行います。また、消化器内科は消化管、胆道、膵臓、肝臓と多くの臓器を扱っており、疾患も悪性腫瘍、感染症、結石、異物、自己免疫疾患など多岐に渡ります。救急外来では腹痛を主訴として来院される患者さんがかなり多く、他領域の疾患も含め初期対応として消化器内科医が関わることも多く、非常に多くの疾患に触れることができます。研修医にとって非常に大切な、「たくさんの疾患を診る」、という経験は間違いなく当科で可能です。消化器内科カンファ、外科カンファが毎週あり、自分が担当していない患者さんの診療情報にもたくさん触れることができ、忙しいと思いますが短期間で非常に効率的に多くの疾患を学ぶことができます。また、手技については内視鏡、エコー、アンギオなど各領域で非常にvarietyに富んだ検査・処置を行っており、研修医の方にも実際に経験してもらっており、頑張って胃カメラをほぼ完遂できるようになった先生もいらっしゃいます。専攻医になると、消化管領域では内視鏡的止血、EMR、ESD、ステント留置、胆膵領域ではEUS、FNA、ERCP、肝臓領域では肝生検、ラジオ波、TACEなど、より専門的な技術習得のため日々研鑽を積んでもらっています。新しいデバイスや薬剤も積極的に導入しており、京都大学医学部附属病院の関連施設であるため、倫理委員会を通して多施設共同研究など、前向き試験なども積極的に行っており、研修医の間でもそのような最先端の医療に触れることができます。また、若手の専攻医の先生も多く、子育て世代で育児短時間勤務の先生も複数おり、研修医の間の悩み、家庭との両立などなど、何でも同世代の視点で相談に乗ることができます。
とにかく、我々は忙しいですが皆で助け合ってお互い悩みを相談しながらコミュニケーションを取り、わいわい楽しく仕事をしています。たとえ疲れていたとしても、同世代がたくさんいるとなぜか元気が出るものです。短い間であっても、ぜひ消化器内科にいる間は我々の一員としてしっかりcommitして、充実した研修生活を送って下さいね。お待ちしています!!